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2016年10月21日 (金)

「北海道さいはての絶景と食の競演4日間」(2)


第2日目 猿払-クッチャロ湖-能取岬-オシンコシンの滝-知床ウトロ温泉

Img_3306_3Img_3308_2Img_3316 翌日は、稚内から約400km離れた知床までオホーツク海沿岸を行くので、早朝7時10分に出発した。最初は稚内から網走まで海岸線を走るオホーツクラインと呼ばれる国道238号線では無く、山間部を縦断して猿払村に入りオホーツク海沿岸の道の駅「さるふつ公園」に出る。途中は牧草地帯が続き、牛が草を食む光景が続く。(写真はドーミーインホテルと専用観光バス、牧牛のいる風景2景)

Img_3315_2Img_3317Img_3319  猿払村は稚内市のオホーツク海側にある北海道一面積の大きい村である。この村は漁業と酪農が盛んだが特にホタテは養殖が軌道に乗り、その漁獲量は日本一である。道の駅「さるふつ公園」で一休みしクッチャロ湖に向かう。沿線は相変わらず牧草地と牧舎の風景が続いている。(写真は道の駅「さるふつ公園」2景、牧草地と牧舎の風景)

Img_3323_2Img_3324_2 クッチャロ湖は猿払村の隣の浜頓別町にある白鳥の飛来で有名な湖で毎年2万羽位飛来するそうである。今年はまだ少なく近くには2羽しか居なかったが、近くにある水鳥観察館にある望遠鏡で覗いたら湖の先の方に100羽ほど見えた。クッチャロ湖は日本最北のラムサール条約湿地帯でもある。(写真はクッチャロ湖2景)

Img_3330_2Img_3329Img_3328_3 さらにオホーツク海沿いに南下し御幸(みさき)町を経て雄武(おうむ)町に入る。ここには日の出岬という流氷を眺められる場所があり、ガラス張りの展望台が設置され、暖かい場所で見られるようになっている。その近くにある「ホテル日の出岬」でホタテの刺身、ホタテ御飯、ホタテ汁、ホタテの唐揚げ、ホタテフライなどホタテづくしの「ホタテ御膳」という昼食を食べた。(写真は岬突端にあるガラス張りの展望台[左側]、ホテル日の出岬の入口付近、「ホタテ御膳」)

 

 Img_3333_2Img_3340 さらに南下し、興部(おこっぺ)町、紋別市、湧別町を過ぎ、佐呂間町の道の駅「サロマ湖」で小休止する。道の駅からは木々に遮られてサロマ湖は見えないのが残念だ。サロマ湖は琵琶湖、霞ヶ浦に次いで日本第3番目の大きい湖である。海水と淡水が入り混じる汽水湖では最大の湖である。ホタテやカキの養殖が盛んであり、道の駅ではホタテの浜焼きが名物になっていて人が集まっていた。(写真はサロマ湖の一部、道の駅「サロマ湖」)

Img_3346 サロマ湖を過ぎると網走市に入り、能取湖(のとろこ)を見ながら走る。この湖は日本最大のサンゴ草(アッケシソウ)の群落があり、9月中・下旬には真っ赤に色付くことで有名である。しかし今回は能取岬に直行して能取湖には立ち寄らないとのことで、車窓から撮るだけになってしまった。既に赤茶色になってしまっており、10月では少し遅いのかもしれない。(写真は能取湖のサンゴ草)

Img_3350Img_3352 国道238号線を離れて能取湖畔から能取岬に行く通称「美岬ライン」と呼ばれる道道(北海道なので県道では無い)76号線を行く。美岬トンネルを過ぎると草原があり牛がたくさん居た。能取岬には灯台があるだけで他に家や店は無く、風がびゅうびゅう吹いていた。オホーツク海などを少し写しただけで早々に引き揚げた。ここにも流氷が来るので、冬は流氷見物の特等席になるそうである。(写真は能取岬灯台、能取岬下の断崖)

Img_3355Img_3357_2 オホーツクラインと呼ばれる国道238号線は網走までで、網走からは野付街道という国道244号線になり、網走と釧路を結ぶJR釧網本線と並行してオホーツク海岸すれすれに線路と道路が続いて行く。特にJRの北浜駅は無人駅だが波打ち際まで20mしか無く、流氷が見られる駅として展望台が備えられている。またいろいろな映画やドラマのロケに使われており、駅舎を使用したレストランが人気である。冬期の流氷観測期だけ網走駅と知床斜里駅間を走る「オホーツク流氷ノロッコ号」は北浜駅で10分間停車し流氷が見られるようになっているそうである。(写真は北浜駅の一部2景)

Img_3361 北浜駅の次に原生花園駅がある。オホーツク海と白鳥等の野鳥が飛来することで知られた濤沸湖の間に挟まれた約8kmの細長い小清水原生花園へのアクセス専用駅で、5月から10月まで営業する駅である。小清水原生花園ではエゾスカシユリ、エゾキスゲ、ハマナスなど約40種類の花が咲き乱れ6月から8月にかけて色とりどりの天然の花畑が楽しめるそうである。両駅ともバスの車窓からの写真であまり良く撮れなかった。(写真は原生花園駅の一部)

Img_3364Img_3365Img_3369 斜里町から国道244号線と別れて知床半島に向かう。知床ウトロ温泉に向かう途中オシンコシンの滝を見る。流れが2本になっていることから「双美の滝」ともいわれるという。水量は多く、国道から近いので良く知られている。滝の水は直ぐ下のオホーツク海にそそいでいる。写真はオシンコシンの滝2景、滝の水がオホーツク海に流れ込むところ)

Img_3373 今夜の宿は知床ウトロ温泉「ホテル知床」である。食事は「ズワイガニの足食べ放題バイキング」だったがズワイガニ以外にも北海道の名産が多く出たため、カニの足は2本しか食べられなかった。(写真はバイキングの食事)

 今日走ったオホーツク沿岸は大きな観光地も無く、丘陵や牧草地が連なる地域で、オホーツクラインと呼ばれる国道238号線は、対向車も一時間に数台しかなく、人口も少なく
人家も殆ど無い、北海道の中でも一番最後に開かれた地域である。冬になると流氷が押し寄せ、雪の中で暮らす北限の地であるとの感慨を感じさせる一日だった。

 (以下次号)

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2016年10月17日 (月)

「北海道さいはての絶景と食の競演4日間」(1)

出発まで

平成28年(2016)は、28年間使用していた貸別荘を売却することにしたのでその交渉や手配に手間がかかり、売却する少し前の初夏に山梨・長野方面に2回行ったきりだった。また親戚に配ろうとした本を、原稿書きから製本まで自分で造ったりしたのでとにかく忙しかった。9月になり本造りも終わってひと息ついたところで、またまた旅に出たいという虫が騒ぎだし、昨年は九州に行ったので久し振りに秋の北海道に行こうかと思い立った。

 実は昨年九州に行く時、小生は82才、妻は79才だったのでもう夫婦揃っての遠出は出来ないだろうと考えていた。案の定、足が弱ってきた妻は反対して行かないというので、今回は一人で行くことになった。

Img_0003 最初は羽田空港から稚内空港に飛び、礼文・利尻旅行のツアーを考えたが、日程が合わず、クラブツーリズムの「北海道さいはての絶景と食の競演 4日間」という羽田空港から10月5日出発するツアーに申し込んだ。(写真はツアーのカタログ)

 コースは羽田空港から稚内空港に飛び、オホーツク海の沿道を眺め、知床、釧路を通り女満別空港から羽田に戻る4日間の旅である。「さいはての絶景」とは国内最北端の宗谷岬、最東端の納沙布岬、知床一湖やオンネトーなどの景観であり、「食の競演」はズワイガニ、タラバガニ、鮭、イクラ、牡蠣、ホタテなど普段はなかなか食べられない北海道の海で獲れる名産がたくさん出て来る食事である。

8月~9月にかけて台風7,11,9,10号の4つの台風が北海道を襲い、また9月6日の前線により稚内周辺は50年に一度の大雨で被害も甚大だったと言われて心配したが、予定通り催行されるというので一安心した。また服装は東京では30度近い気温だが道北、道東方面は最低気温10度以下になるというので、セーターと厚手のカッターシャツ、ウインドブレーカーを用意した。

第1日目 稚内-宗谷岬-ノシャップ岬-稚内駅 

Img_3257Img_3259 10月5日朝、日立始発羽田行の直行バスに、水戸大洗ICから乗車し出発する。JR常磐線より安く、モノレールなどへの乗り換えもなくゆっくり座っていけるので便利である。羽田から10時45分発の全日空571稚内行に乗る。ボーイング767―300の機種で270席がほぼ満席だった。日本の最北端にまで行く人も多くいるものだと感心する。曇天だったが雲の上に富士山が眺められた。降りる直前には雲の切れ目から利尻富士も見えた。(写真は機上からの富士山、利尻富士)

Img_3264_4Img_3263 12時35分の定刻に稚内に到着する。添乗員とバスガイドが迎えてくれる。専用の観光バスは緑色の宗谷バスである。まず宗谷市内の「北の味心 竹ちゃん」という食事処でオプションの昼食を食べる。「ホッケちゃんちゃん焼き定食」「ズワイたっぷりカニ丼」各1500円、と「たこしゃぶ定食」「握り寿司セット」各2000円の4種類あったが、迷わず「ズワイたっぷりカニ丼」にする。最初に食べた北海道料理は美味しかった。(写真は「竹ちゃん前の専用観光バス、ズワイたっぷりカニ丼)

Img_3266 食事後「ノシャップ岬」に行く。漢字では「野寒布岬」と書く。根室市にある北海道最東端の「納沙布岬(のさっぷみさき)」と読み方が似ているが、「ノシャップ岬」は宗谷市にある岬である。岬周辺は公園になっていてイルカのモニュメントがある。宗谷海峡をイルカが渡ったとの言伝えに基づいているそうである。(写真はイルカのモニュメント)

Img_3267Img_3268800pxwakkanai_lighrhouse1 ここからは利尻島や礼文島が見える。利尻富士は山頂が少し雲の中だったが、曇天の割には良く見えた。また紅白のツートンカラーの稚内灯台がある。白一色では雪が降った時見分けられないために紅白にしているだそうである。高さは42.7メートルで島根県出雲にある日御碕(ひのみさき)灯台に次いで2番目の高さの灯台である。(写真は利尻富士、礼文島遠景、稚内灯台)

Img_3272Img_3275_5Img_3277 ノシャップ岬から宗谷岬に行く途中、稚内港の北防波堤ドームを見る。1923年(大正12年)に稚内と樺太(現サハリン)の大泊(現コルサコフ)間に稚泊航路が開設され、港も岸壁や防波堤の整備が急がれたが、強風や高波に悩まされ思うように進まなかった。その頃土谷実という26才の若い設計技師が現在のドーム型の防波堤を設計し1936年(昭和11年)に完成し、やがてドーム内にも線路が敷設され樺太に行く乗客は外に出ずに連絡船に乗り込めるようになったのである。1945年(昭和20年)の終戦により稚泊航路は廃止されたが北防波堤ドームは現在でも礼文島や利尻島への航路がある稚内港を強風や荒波から守っている。北防波堤ドーム近くの緑地帯に野生のエゾ鹿が迷い込んでいた。寒くなって山に食べ物が無くなって来ると民家近くまで降りて来るそうである。(写真は説明しているバスガイド、北防波堤ドーム、エゾシカ遠景)

APhoto_2 稚内市街地から国道238号線を宗谷岬に向かう。途中から海岸線を離れて内陸部の宗谷丘陵に向かう。宗谷丘陵は2万年前の氷河期に形成されたと言われる高低差の少ないなだらかな丘陵地帯で、穏やかに波打つ丘陵が広がっており、巨大な風車が57基設置されて国内最大の風車群として稚内の電力使用量の60%を賄っているそうである。また広大な牧場が広がり、3,000頭もの宗谷黒牛が放牧されている。その雄大な景観を眺めながら宗谷岬に向かった。(写真は宗谷丘陵の風車群、宗谷丘陵の一部~ネットの写真を借用)

Img_3279Img_3280Img_3282 丘陵の先端にある急坂を下って行ったところに宗谷岬がある。岬の突端には日本最北端の地の碑がある。中央のNの文字は北(North)を表わしている。樺太(サハリン)までは43kmしか無く、宗谷海峡越しに南端の西能登呂岬が見える。その左側近くに樺太の方を見つめる間宮林蔵の立像がある。(写真は日本最北端の地の碑、樺太遠望、間宮林蔵の立像)

Img_3284 また右側の少し離れた所に船村徹が作曲した「宗谷岬」の音楽碑があり、碑の中央にはめ込まれた黒御影石の板に歌詞と楽譜が刻まれている。また音響装置が備え付けられていてボタンを押すと千葉紘子という歌手が歌う曲が流れるようになっている。話は別だが、今度の旅行の3日前の10月2日にNHKが釧路で収録した「新BS日本のうた・北の名曲特集」という番組で多くの北海道に関する歌が放映された。それを録画しておいたものを旅行から帰って観たが、その中にダ・カーポが歌う「宗谷岬」があった。この歌について、最初北海道の一部でしか知られていなかったが、NHK「みんなのうた」で取り上げる事になり、作曲した船村徹が「この曲はフォークソングを歌っているダ・カーポに合っている」と推薦してヒット曲になり、全国に知られるようになったと紹介しており、行ったばかりの宗谷岬を思い出し感慨も新たに聞き入った。(写真は「宗谷岬」の音楽碑)

Img_3287Img_3288 丘の先端部分と宗谷岬周辺一帯は宗谷岬公園として多くの観光スポットがある。「宗谷岬」の音楽碑の更に東側に柏屋という観光みやげ屋があるが、その店の奥に流氷の塊りや動物の剥製が置かれた部屋があり、気温は-11.9°に設定してあるので冬の北海道を体感できる。(写真は柏屋入口、流氷が置かれた部屋)

1024pxkarafuto_sakhalinisland11024pxsoyamisaki_lighthouse1 宗谷丘陵の先端部分から宗谷岬灯台と海峡を望む。宗谷灯台は日本最北の灯台であり、霧笛を鳴らし、電波を発信して位置を知らせる装置もある。ノシャップ岬の稚内灯台と同様紅白のツートンカラーである。(写真は丘陵の上から宗谷海峡を望む、宗谷岬~ウィキメディアの写真を転用)

Img_3289 宗谷岬から海岸線に沿って国道238号線を稚内市街地に戻る。途中間宮林蔵が樺太に渡った渡樺出港の地の碑を見る。宗谷岬にあった林蔵の立像は以前この地にあったものを移設したのだそうである。林蔵は現在の茨城県伊奈町出身で郷里の御影石(花崗岩)で出来た墓石をこの海岸に建て、探検の決意を示して出発したといわれている。(写真は「渡樺出港の地」碑)

 
Img_3297Img_3292Img_3296 夕方JR宗谷本線の稚内駅に着く。この駅は日本最北の駅である。この駅は平成23年に改装され新しい駅舎になっている。駅舎内の待合室から窓ガラス越しに最北端の線路を示す看板が見られる。丁度特急スーパー宗谷が停車していた。また以前構内にあった日本最北端の線路として使用されていた車止めとレールが日本最北端の線路モニュメントとして以前あった位置に復元されている。(写真は稚内駅、日本最北端の線路看板、日本最北端の線路モニュメント)

Img_3298Img_3295_2Img_3302 列車時刻表を見ると一日7本の発着しか無く、そのうち普通が4本である。そのうちの17時17分発の列車に乗り一駅先の南稚内駅まで乗車した。これはさいはての絶景のひとつとして、日本最北の駅から乗車するという事らしい。南稚内駅は、以前は稚内駅だったがその後樺太に行く船が出る稚内港駅が延伸され、昭和14年から南稚内駅になったそうである。稚内駅より風情のある駅だった。(写真は稚内駅列車時刻表、稚内駅ホーム、南稚内駅)

Img_3304 もう日は暮れて雨交じりの天気の中、バスで稚内駅近くまで戻り稚内副港市場という所にある彩風亭というレストランでイクラ食べ放題、タコしゃぶを含む宗谷海峡御膳という料理を食べた。イクラは美味かった。その後、天然温泉 天北の湯 ドーミーイン稚内に泊まる。(写真は宗谷海峡御膳)

(以下次号)

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